ステンレスの研磨仕上
これより以降は、研磨(2次)加工を、施した表面仕上です。ほとんどが、外観装飾用。
HL(ヘアーライン)研磨
長く続く縦すじのついた仕上。髪の毛のような線という意味。200番〜250番程度の研磨材(砥材)を使って研磨したもの。縦すじによって、独特のおちつきのある、つや消し的仕上りになる。手摺・柵・屋外建材金物などによく使われているので目にする機会は多い。板だけでなく、パイプ・フラットバー・アングル・丸棒など、多くの既製材料がある。公共施設の手摺をしげしげと観察してみよう。
なお、HLによく似た研磨仕上げのbS(ナンバーフォー)というのもあります。
これは、研磨がHLより粗めで、縦筋が通っていない感じのもの。どちらかというと素材表面の傷や荒れたのを隠すような目的。
#400(よんひゃくばん)研磨
光沢(ピカピカ)仕上の代表的なもの。2B素地を#400バフで研磨したもの。
バフとは、回転させて磨く研磨材のこと。昔は、光沢を出すために、羽のような柔らかい布で磨いたので「羽布」と漢字で書いた。現在、研磨材は化学工業製品が多いが、植物繊維やフェルトなどの布を使用することもある。#400は、そのバフ(砥粒)の番手で、数字が大きいほど細かくなるので、光沢が増す。研磨パイプの番手は、#400〜#600が通常。
#700研磨、#800研磨
このあたりの研磨レベルになると、ガラスの鏡と同等の感じになる。
鏡面研磨と云うと、このレベルの研磨になる。板材のみ。専用の素材と専用の研磨機を使用して磨くので、とっても高価。加工製品を、手作業でバフ研磨する場合は、#600くらいが限度だと思う。ほとんど建築用の装飾金物用途。
研磨した板には、傷の防止(養生)のために、ビニールなどが張りつけられています。
よくあるのは、半透明の青色のもの。これはビニールではなくポリ製で薄く、劣化しやすい。
プレス加工(深シボリ)のために張ることも多い。白い養生テープは、ビニール系で厚く、ポリに比べ強度・耐久性があります。
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